象小屋(象厩・きさや)の跡

江戸名所図会に「中野に象厩を立ててそれを飼おせられし」とある象小屋は、写真の辺りにあったといわれています。当時、象は大変珍しい動物で人々の好奇心をそそり、書物や象にちなんだ調度品などが盛んに作られました。
中野の象は、享保13年(1728)中国人貿易商鄭大威が安南(今のベトナムあたり)から連れて来たもの。京都で中御門天皇と霊元法王の謁見を受け、江戸で将軍吉宗が上覧した後、しばらく浜御殿に飼われていました。後にこの像を下げ渡された中野村の源助は、成願寺近くに象小屋を建てて飼育を続けました。寛保2年(1742)に病死した後、皮は幕府に献上され、牙一対は源助に与えられました。この牙は、宝仙寺(現、中央2丁目)に保存され、戦災にあいました。

 
所在地 中野区本町2-32(朝日が丘公園南)
アクセス 東京メトロ丸ノ内線・都営大江戸線「中野坂上」駅から徒歩7分

※問い合わせ先の記載がない記事については、まるっと中野編集部までお問い合わせ下さい。
掲載場所近隣の区民の皆様に直接お問い合わせすることはご遠慮いただきますよう、お願い申し上げます。

※掲載情報は全て記事公開当時のものです。