【中野人特別編】お米のプロ3人がみなかみ町の極上米「水月夜」を語る!

みなかみ町のこだわりの逸品「水月夜」

中野区と群馬県みなかみ町は「なかの里・まち連携事業」により結びついています。そのみなかみ町のブランド米である「水月夜(みなつきよ)」を知っていますか?
「水月夜」は、「米食味分析鑑定コンクール国際大会」、「お米日本一コンテストinしずおか」といった数々のコンテストで毎年優勝または必ず上位にランキングされるほどのお米。品種でいうとコシヒカリで、2013年に開発がスタート。名称は一般公募で決まりました。

みなかみ町が誇る「水月夜」について、水月夜生産組合長を勤める本多義光さん、三峰ファームの櫻井孝司さん、そして沼袋の伊藤精米店代表取締役社長・伊藤武夫さんにお話を聞きました。

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左から、櫻井さん、伊藤さん、本多さん

まず、これだけの高品質のお米を作り出すための秘訣はどこにあるのでしょうか。

一番大事なのは肥料。肥料の与え方と水の調整でお米の味が変わってくるんです。例えば、収穫ちょっと前に穂肥(ほごえ)という窒素分がメインの肥料を与えることで、実がぐっと膨らみます。すると見た目は良くなりますが、味は落ちてしまうんですね。
一方、私がやっているのは水や肥料を与えず、稲が元々持つ力で育っていくという方法です。2017年は、コシヒカリ、ひとめぼれ、にこまるなど合計6種類の米を作りました。ただ、ご存じのように天候が悪かったせいで大変でした。通常なら5月下旬に植え、9月半ばに刈り取っていますが、天気が悪くて刈れない日が続いたせいで朝4時にトラクターに乗って出て、帰ってくるのは夜10時になる日もありました。おかげで11月までズレ込んでしまいましたね」と本多さん。

本多さんは籾(もみ)殻くん炭を混ぜた土でお米を育てています。これが独自に編み出した「籾殻くん炭法」で、冬の間、毎日長時間かけて大量にある籾殻を低温でいぶし、炭化させて籾殻くん炭を作っています。これを土に混ぜることで微生物の活動が活発になり、結果的に稲が丈夫に育つといいます。

「本多さんが言うには、土作りは1、2年ではできず、10年はかかるそう。1回でおいしいお米ができるわけではなく、少しずつ地道な努力が必要ということですね」(櫻井さん)
「私はおいしいお米の作り方は出し惜しみせず、全部教えています。だから、いろんなところに行って、作り方を伝えています。ただ、その方法が今までとは真逆だし、収穫量も半分になってしまうので、なかなかその一歩が踏み出せない人が多いのが残念ですね」と、本多さんは語ります。

厳しい審査基準をクリアした極上米

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お米の美味しさを機械で測り、点数化したものが「食味値(しょくみち)」です。「食味計」という専用の計測器具を用いてアミロース、タンパク質、水分、脂肪の酸化度といった4つの成分含有量を測定し、100点満点で数値が高いほど「おいしいお米」ということになります。国産米の標準的な食味値は65~75点で、80点以上なら「おいしいお米」とされます。

「水月夜は一貫した品質管理・保管を行っています。集荷時にもう一度、食味値を測定し、86点以上の米のみが水月夜として販売されています。みなかみ町だけでなく、各地が本気でいろんなブランドを出していますから、85点以下では到底、日本一にはなれません。86点以上のものだけが、水月夜として袋の中に入ることができるのです」(本多さん)。

「実は、過去に品質のばらつきが出てしまって失敗したブランドもあります。おいしいお米の中に、まずいものが含まれていると、それだけでダメです。おいしいという噂はなかなか広がりませんが、悪い噂はなぜかアッという間に広がります。評判が落ちてしまえば、いくら知られていたとしても、そのブランド力は一気に落ちてしまいます」と伊藤さん。

「だからこそ、基準を設けることが必要なんですね。基準以下のものは、そのブランド名を使わないのが一番だと思います。お客さんがおいしいと思ってくれれば、そのお客さんがまた別のお客さんを呼んでくれるんです」(本多さん)

甘く、冷めてもおいしい「水月夜」

では、「水月夜」のおいしさはどこにあるのでしょうか。もちろん、おいしさ=好みですから、人によって違いはありますが、光沢、甘みと風味、そして弾力といった要素に影響される部分は大きいでしょう。

「一番は食べたときの甘みですよね。そして、水月夜は冷めてもおいしいんです。私は塩むすびにすると一番おいしいと思いますよ」と本多さん。

伊藤さんは「噛むごとにどんどんと甘みが出るのではなく、口に入れるとすぐに甘みがドーンと来る…そんな感じです。どんなお米でも炊きたてはおいしいものですが、水月夜のように冷めてからも甘みがある、粘り気が残っているというのがうまい米の条件だと思います」。

みなかみ町は、良質な水源と山裾の緩斜面や河岸段丘といった水はけの良い土壌に加え、昼夜の寒暖差が大きく、日照時間が長いため、米作りに適した土地です。

「みなかみ町は、町の最大の宝物である自然を守り、活かし、広める取り組みを進めています。2017年6月、ユネスコのプロジェクトの一つである生物圏保存地域 通称ユネスコエコパークに登録されました。おいしいお米はきれいな水でないと作れません。みなさんがお米を買ってくれることで環境整備にもつながります。ぜひ、おいしい水月夜を一度、味わってみてください」(本多さん)

◆「水月夜」は沼袋の伊藤精米店で販売中◆
取扱い店舗:伊藤精米店
住所:東京都中野区沼袋4-26-14
営業時間:月~金曜9:00~20:00/土曜・祝日9:00~19:00
定休日:日曜
電話:03-3386-5651

伊藤精米店・伊藤武夫さんにインタビューしている「中野人lovesなかの」記事はこちらから

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伊藤精米店代表取締役社長・伊藤武夫さん

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三峰ファーム・櫻井孝司さん

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水月夜生産組合長を勤める本多義光さん

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