【中野人インタビュー】キリンホールディングス株式会社 人事総務部 部長 中井雅也氏

2013年よりグループ本社機能を中野に集約させ、シナジー強化を進めているKIRIN。今日はキリンホールディングス株式会社の人事総務部長で、中野での地域活動にも携わっている中井雅也氏にお話を伺います。

中野区のキリンホールディングス株式会社本社にて

中野の人は温かい

「私は人事総務部のうち総務担当部門を束ねていて、中野で働くようになって4年くらいになります。中野の人がすごく温かく迎えてくれたということもあり、自分自身、地域のために何かできないかという気持ちがあったのと、地元の人の期待感も感じていたので、担当している地域活動業務を基本的に私のほうで引き受けることにしました」

中野の人は温かい、というのは、他のインタビューでも度々耳にする言葉です。

「観光協会とか、商工会議所とかのトップの方々が、みなざっくばらんで偉そうにしている人がいないですよね。気軽に飲みに誘っていただいたり。東京23区というと、人口的にも経済力的にも、地方なら県に匹敵するレベルです。それなのに、皆さんとても親しみやすい。」

そういう雰囲気って、どういうふうに中野に醸成されたものと思われますか?

「あくまで私のお付き合いの範囲内での分析ですが、今は二世三世でご商売されている方が多いですよね。初代の頃は、苦労して商売立ち上げたり、戦後のきびしい時代を乗り越えてきたので、がむしゃらに頑張らないといけない時代だったのではないでしょうか。そして、その後の世代は親の世代にはなかった互いの連携みたいなものに注力するようになって今に至っている感じを受けますね。」

なるほど。人々以外のところで、街全体の印象について、毎日通勤されていて発見などありますか?

「今は住まいが西武新宿線沿線なので、天気のいい日は途中下車して歩いて出社することもあります。一番遠いと鷺ノ宮駅になりますか。45分くらいかかります」

朝の通勤に、ですか!?

「仕事柄、夜飲むことが多いので、その分ちゃんと運動しないと身体に悪い(笑)。歩くのはけっこう好きですし、中野は全体的に道が複雑で迷路のようになっているのがまた好きなんです。まっすぐ歩いているはずなのに全然違うところに連れて行かれる(笑)」

「たぶん、昔の地割とかがそのまま残っているところが多いんじゃないかと思います。今、古地図と現在を比較できるアプリがあったりしますよね。そういうのを使っていろいろ発見したり。上高田のあたりは昔花街があったんですよね。かつて、誰それがどこそこに住んでいたという話もたまに聞きます。」

中野のアイデンティティー、って?

–今年でもう7回目となる「なかのまちめぐり博覧会」にも実行委員として参加されていますよね。例年のイベントで思う、いいところ、そうでないところなどお聞かせください。
※なかのまちめぐり博覧会についての去年の記事はコチラ

「地域ごとの活動はすごくいいと思う反面、全体としての一体感はまだ少し足りないように、思います。予算的な制約ももちろんあるんですけど。(元々南北に長い中野区では)中野坂上や鍋屋横丁の人が沼袋とかまで飲みにいったり遊びにいったりはしないだろうし、そういう地域ごとの回遊、交流ができるようなイベントになったらもっと面白いと思います」

「でも、皆さんの意識に分断感はないんじゃないですかね。商店街同士や町内会同士って、よく反目しあったりすると聞くこともあるじゃないですか。中野にはそのような意識がないように感じています。」

お互い繁盛していても反目しあっている商店街は他の大きい街でも見受けられます。どちらがその街を代表する商店街か、というプライドなんでしょうね。中野にはそういう雰囲気があまりありません。

「そうかもかもしれないですね。そのような状況の中で、中野のアイデンティティーをどう今後見つけていくかと言うことも、中野区シティプロモーション『ナカノミライプロジェクト』などでやっているところでもありますね」
※中野区シティプロモーションについてはコチラ

「現在会社として、CSV(Creating Shared Value=共有できる価値の創造)経営という考え方を掲げていて、利益から社会に還元するCSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)とは別に、社会的課題を見つけて、それを解決するとともに、利益も得る、ということですね。中野との関わりでどう動いていくかは未知数です。ただ、今後20年か、50年かわからないですがそういう活動の末に、KIRINといえば中野、中野といえばKIRIN、という関係が、いつかはできると思います」

これからの中野に期待すること

–それでは、会社の事業とは別に、一個人として中野が今後、どう変わっていくか、あるいは変わっていってほしいかというイメージあればお伺いできますか。

「直近では、現在中野駅周辺の大規模な再開発が控えていますよね。この街づくりについて、私としてもいろいろお話に参加させてはもらっているのですが、個人的には中野らしさをしっかり残すべきだと思っています。他にもあるような駅前ビルをまたここに作ってもしょうがないですよね。中野サンプラザも再開発するとして、レガシーをどう残すのか、などですね。ソフト・ハード両面で考えないといけないですから難しいでしょうが。どう折り合いをつけていくのか、楽しみでもあり、大変だとも思います」

★今回の中野人

中井雅也(なかいまさや)
キリンホールディングス株式会社 人事総務部 部長
1962年 兵庫県神戸市生まれ
1985年 一橋大卒 同年キリン入社 
本社のほか横浜工場、広島、旭川、福岡などの勤務を経て2015年から現職
なかのまちめぐり博覧会実行委員
ナカノミライプロジェクト諮問委員、他

【中野のお気に入りスポット】
中野セントラルパーク

「中野のお気に入りですか?やっぱり(本社のある)中野セントラルパークですかね()。真面目な話、新旧をつなぐ場所に今後なっていくだろうな、という感じをちょっと持っています。ここにきて、中野にも子供がいっぱい住んでいるんだな、と気づきましたし、お年寄りも散歩している。そういう新旧の年代と、外国人やコスプレしている人がみな普通に歩いているような場所になってきていると思います。いわゆる多様性ですね。いろんな人が集まっている場所として続いていってくれたらいいな、と思っています」

★中野セントラルパークについて詳しくはコチラ

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