【中野人インタビュー】株式会社ケンコー・トキナー代表取締役社長 山中 徹氏

 

株式会社ケンコー・トキナーは、1957年9月東京都日本橋室町に設立された、カメラレンズや天体望遠鏡などを扱う老舗の光学製品専門メーカーです。2014年9月に、ここ中野区に本社ビルを移転しました。現在は工業用フィルターや双眼鏡、天体望遠鏡などの光学製品の開発・販売を行うだけでなく、介護用品事業の展開も。また、本社ビル内にある「ケンコー・トキナーギャラリー」を活用するなど、地域と一緒にイベントも開催しています。

今回の中野人は、そんなケンコー・トキナーの代表取締役社長、山中徹さんにお話を伺います。

 学生時代から縁があった、中野のまち

–ケンコー・トキナー本社が移転する際、中野を選んだ理由などあるのでしょうか

「ケンコー・トキナーは1957年に日本橋で創業して以来、カメラレンズや双眼鏡などの光学製品を作り続けてきました。7年前は新宿に本社があったのですが、ちょうどその頃は写真フィルムの需要が極端に減少、また一眼レフカメラの構造が大きく変化し始めたこともあり、我々としても会社をどのようにしていくべきか悩んでいる時期でした。そこで新しい時代に対応していけるよう我々の頭を柔軟に切り替えていくためにも、心機一転、本社を移すことにしました。中野のまちは若者が多く、また秋葉原と並んでさまざまなカルチャーが溢れています。カメラ専門店が多いのも、光学製品を取り扱う我々にとっては魅力的でした。そういった理由から、ここ中野へ本社を移すことにしたんです。あと今の(本社が入っている)ビルからは、新宿やスカイツリー、富士山などが見えるんです。東京の大部分が見渡せるというこの景観も、個人的にとても気に入っています。」

–山中さんは学生時代から中野に縁があったとお聞きしました

「私はもともと中野区の隣の練馬区生まれなんです。実は学生時代に、中野サンプラザで開催されるイベントやコンサートを見るためによく中野には来ていました。コンサート会場では、黒人歌手のウィルソン・ピケット(アメリカのソウル・R&B歌手) の歌「ダンス天国」を聴きながら夢中で踊ったりして、すごく楽しかった思い出があります。その当時から中野のまちは若者もたくさんいて活気があり、新宿や渋谷とは違う個性が集まるまちだと感じていました。ケンコー・トキナー本社が中野に移転してからは私もずっと中野区に住んでいますが、そういった雰囲気は今も続いており、さらに発展していると思います。」

–中野のまちとはどのような繋がり・関わりがありますか

「これまで地元の写真コンテストでギャラリースペースの提供をさせていただきました。また、東京桜100選にも選ばれるほど有名な中野通りの桜を対象とした、中野北口十字路商店会主催の「さくらフォトコンテスト」では、協賛というかたちでイベントの運営に協力させてもらっています。他にも哲学堂のフォトコンテストでは、審査員として参加もしています。他にもギャラリーで展示会を開催したり、写真撮影セミナーなどを実施したりと、今後も積極的に地域の皆様と写真・カメラを介して密接に関わっていきたいと思っています。その結果、カメラに興味を持ったり、自分の写真を飾ってみたいと思う人たちが増えると嬉しいですね。中野には素敵な撮影スポットがたくさんあるので、もっともっと“写真を撮ること”に接して欲しいと思います」

–写真展示用のケンコー・トキナーギャラリーが本社ビル内にありますね

「本社ビル2階にあるケンコー・トキナーギャラリーは、写真・映像文化への貢献を目的として開設しました。写真展をじっくり鑑賞できるスペースがあり、壁面の長さ約20m(全長)のギャラリーには全紙サイズのプリントでも20点以上は飾ることができます。写真ギャラリーとして、見ごたえのある展示ができると考えています。写真は“撮る楽しみ”だけでなく、写真を“飾る楽しみ”、“見ていただく楽しみ”というのがあります。そのために作品を「お披露目する」場所をユーザーのみなさんにご提供するのも、写真・映像業界に携わる企業としての責務と考えています。個人・団体、プロ・アマを問わずご応募いただけますので、たくさんの方に利用していただきたいです。」

★ケンコー・トキナーギャラリーについて詳しくはコチラ

–写真セミナーも開催されているんですね

「写真は昔に比べると本当に身近な存在になっています。デバイスやSNSなどの進化というものが大きいと思いますが、散歩ついでに野鳥を撮ったり、星を撮ったり。写真は100年以上の歴史を持った文化ですが、今後は肩書きや権威などを気にせず、より気軽により自由に撮影を楽しむことがますます主流になっていくと思います。そんな中でも、一歩進んで「もっと上手に撮りたい」という声にお応えするためにも、本社ビル内で定期的に講師の方を招いて撮影セミナーを実施しております。広角レンズの使い方ひとつ知るだけで、撮影の幅はグッと広がりますからね。」

本社ビル内で開催されているセミナーの様子

–広角レンズで撮影するとどんな効果があるのですか

「広い風景や大きな建物の外観・内観を撮影する際に、後ろへ下がることができない状況があり、フレームに入りきらないことってありますよね。そんなときに広角レンズは「広く撮れる」レンズなんです。広角レンズの特徴としては、「写る範囲が広い」「手前のものは大きく奥のものは小さく写り、遠近感が強調される」「ボケにくくピントの合う範囲が広い」などがあります。遠近感を強調した写真が撮れ、広い範囲にピントが合いやすいので初心者の方にもオススメと言えます」

ケンコー・トキナー広角レンズで撮影した中野サンプラザ

「ギャラリーやセミナーは、新しいつながり・コミュニティを形成する場にもなるので、ひとつの地域貢献活動になるとも考えています。今は新型コロナウイルス感染症の影響で、なかなか外に出るといった機会が持ちにくくはなっていますが、だからこそ逆に身近な環境で写真撮影を楽しむことを盛り上げていきたいですね」

これからのケンコー・トキナーについて

「ケンコー・トキナーで取り扱う製品はレンズ・光学製品が中心ですが、撮影に使われるあらゆる機器・機材のクリーニングやサプライ用品などの関連商品も幅広く手掛けています。また最近では積極的に新しい分野も開拓しています。監視装置やX線撮影装置などのセキュリティ分野や、介護される人の生活を快適にし、介護する人の負担を軽くするための医療福祉機器分野への展開を拡大しています。ヘルスケア関連では杖や車いすなどの商品を2階のケンコー・トキナーサービスショップにおいて展開しています。このように事業の創造と革新を進めていき、『人・社会・自然との調和、心の通う社会を創るために貢献すること』を経営の理念として、グローバルな企業を目指して活動を続けていきたいと思っています。」

【中野区のお気に入りスポット】
中野ブロードウェイ

「お気に入りは中野ブロードウェイですね。休みの日には、ついつい足を運んでしまうほど楽しめる場所です。カメラ屋さんだけでなく、まんだらけにおいてある写真集を物色したり、レコード店めぐりなどをしています。地下には安くておいしいお店がたくさんあるので、こちらにもよく食べに行きますね」

 

 ★今回の中野人
山中 徹(やまなか・とおる)

194810月 東京都練馬区生まれ
19756月 株式会社ケンコー(ケンコー・トキナーの前身)に入社
19854月 株式会社ケンコー・トキナー社長就任

★株式会社ケンコー・トキナーの公式サイトはコチラ

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