「中野区伝統工芸展」でチェック! あつらえる楽しさに技で応える【東京無地染】

6月6日(金)~8日(日)に「中野区産業振興センター(旧・勤労福祉会館)」で催される「中野区伝統工芸展」。今年で第23回を迎えます。
創業地京都から中野区本町移って100年余り、「中央染工」三代目の西島正樹さんに伝統工芸「東京無地染」についてお聞きしました。
白生地を柄なしの単色に染め上げる無地染め。仏教の伝来と共に藍、紅花が渡来して衣服の染めたのが始まりと言われています。絹織物も増え始めた鎌倉時代には、草木染めに必要な灰汁、鉄媒染、酢などで染色は大きく飛躍。現在の東京無地染めは、染料の発達と生地の高級化に伴いながらも、継承された伝統工芸の技を生かして逸品を作り出しています。

工場の中は、水の流れる音と温めた染料の釜から立ち上る湯気、染料独特のにおいが立ち込めています。コンクリート打ちっぱなしの床は冬は冷たく、夏は釜から発する熱気で暑く、過酷な環境の中での仕事であることがしのばれます。
そんな職人技で注文に応えてくれるのが、たくさんの色見本の中から色を選び、ぴったりの色に染めてもらう「誂あつら)え染」。無地染めならではの醍醐味で、おしゃれな着物の楽しみ方のひとつです。

伺ったときはちょうど「黒」を染めているところでした。温めた染料の中に何度も生地をくぐらせます。

伺ったときはちょうど「黒」を染めているところでした。温めた染料の中に何度も生地をくぐらせます。

「色を合わせるのが何より難しいです」と西島さん。赤、青、紫、黒、黄の5色を絶妙に混ぜ、注文の色に仕上げるのが腕の見せどころ。その染料を溶かした湯に繰り返し布を浸して染めていきます。デリケートな布は、染料が入った左側にある専用の機械を使用するそうです。
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染め上がった布は充分に水洗いして乾燥。細心の注意を払ってはけで布目を整えます。
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ずっと大事に使われている湯のし機

ずっと大事に使われている湯のし機

オーダー通りの色にムラなく染まっているか、布目は整っているか細かくチェックします。手回しの機械も代々使われ続けてきたもの。呉服屋さんで良く見かけるように巻いて、芯を抜き、仕付け糸で閉じて完成。
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無地染めは、新しく染めるだけでなく染め直しもできるのが利点。今ある着物を違う色に染め直したり、柄のあるものも柄を活かして染めることもできるそうです。「タンスの中に眠っている着物や反物など、気軽にご相談を」とアドバイスしてくれました。思い入れのあるもの、代々受け継がれてきたものなどを使い捨てにしない、ファストファッションの対極にあるおしゃれが楽しめますね!

「中央染工」
【住所】中野区本町6-27-17
【電話】03-3382-4116
【アクセス】東京メトロ丸ノ内線「新中野」駅徒歩6分

第23回「中野区伝統工芸展」(地図参照)
会期/2014年6月6日(金)~8日(日)10:00~17:00
会場/中野区産業振興センター(旧・勤労福祉会館)
(中野駅南口徒歩5分)
後援/中野区
協力/関東バス株式会社

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