細かい手作業から生まれる格調高い型紙彫刻・久保田巌さん

江戸小紋など、細かな模様を染めるときに使う型紙を作るのが、久保田さんの仕事です。型紙の原型は、桜の葉や寺の教本が虫に食われた形のおもしろさがヒントとなったとの言い伝えが。
紀州徳川家の庇護を受け、全国をめぐり江戸に進出した型紙師が、町人文化の隆盛とともに粋で洗練された江戸型紙を完成させたと言われています。
型紙の素材には、手すきの美濃紙を3枚重ね、柿の渋で貼り合わせた強靭で伸縮しないものを使用。数百種もの手製のきりを使いながら、根気良く型紙に穿孔していきます。
深夜、細かい手作業を続けると約一カ月ほどで格調高く粋な紋様が完成。何よりも気をつけているのは健康と気の緩み。作業中は雑念を払い、最後まで神経を集中させています。

久保田巌プロフィル
岐阜県より上京。15歳で香田詮也氏に弟子入りし、25歳で独立

「中野区伝統工芸展」
伝統工芸展は区内在住の伝統工芸職人が匠の技を実演し、使う程に美しさと愛着の増す工芸品の魅力の数々を紹介する催しです。毎年6月上旬に開催されています。
「中野区伝統工芸保存会」は、中野区在住の伝統工芸職人の団体。長年、伝統の技術を守り続けてきた16業種26人の会員で構成されています。

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