“水と刷毛による芸術”表具師・成澤啓予さん

千数百年の歴史を持つ表具技術は、絵画や墨跡などの文化財を裏方として支えてきました。“水と刷毛による芸術”と呼ばれ、材料は各種の和紙、裂地等、水、糊。単純なだけに細やかな紙の扱いや刷毛さばきには修練が必要です。
徳川幕府の時代に江戸へ移った表具師により、町人文化の発展とともに江戸表具が確立。芸術、美術に多く貢献し、江戸時代の上流社会の必需品として伝承されてきました。江戸表具は、粋で淡彩・淡白が特徴です。
現在、表具師は日本の伝統ある古文化財を保存修復し、後世に伝える大切な役目を担っています。

成澤啓予プロフィル
家業である工芸士との生活の中で自然に技術が身につく。表装技術が10数年もの経験をふまえないと職人として成り立たない現状の中、いかに女性としてその中で価値を見極めることができるかを実践していきたいと考える。

「中野区伝統工芸展」
伝統工芸展は区内在住の伝統工芸職人が匠の技を実演し、使う程に美しさと愛着の増す工芸品の魅力の数々を紹介する催しです。毎年6月上旬に開催されています。
「中野区伝統工芸保存会」は、中野区在住の伝統工芸職人の団体。長年、伝統の技術を守り続けてきた16業種26人の会員で構成されています。